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2015-2016年度 理事長挨拶=日本顎咬合学会=



理事長 上濱 正



 第13代日本顎咬合学会理事長に就任いたしました上濱 正でございます。本学会の理事長としての重責を考えますと身の引き締まる思いでございます。何卒、会員の皆様にはこれまで以上のご理解をいただきまして会の発展にご協力していただきたく存じます。 
 さて、保母須弥也先生が創設した本学会は現在、8805名の会員(平成27年8月末現在)を有する我が国最大級の歯科臨床系学会になり、会員の歯科医療専門職(歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士)が日常の臨床、予防、啓蒙活動に従事しています。
 これも歴代の理事長(会長)や役員の皆様が保母先生の崇高な精神を引き継ぎ、学会活動を展開していただいた賜物と感謝しております。

 顎咬合学とは、顎口腔系に関する解剖・組織・生理・病理を取扱い、診査(検査)・診断・治療計画を基礎として、顎口腔系の治療を行う科学であると創設期に定義されています。学会の名称から、顎口腔系を取り扱う科学であり、更に近年では生化学・栄養学・再生医療なども含まれ、従来の歯科に限定された領域から咬み合わせの医学を基軸とした口腔医学・医療の分野に発展してきています。
 2012年からは渡辺隆史前理事長の指導の下、中期五か年計画として「新・顎咬合学」が制定されました。
 それは「小児治療と高齢者治療が両輪となり、噛むことの重要性を広く国民に伝えることによって乳幼児から小児期に獲得された口腔の正しい機能は一生の財産になる、もし、残念ながら口腔機能が失われてしまったときにも正しい治療で回復できること、また、高齢者にとっても口腔機能を回復することは全身の健康維持において最も重要であることを伝えていくことが新・顎咬合学であり、さらに医療分野における歯科の果たす役割がいかに大きいかを示すことになり、医科歯科連携を推進するための原動力になる」(渡辺隆史前理事長の挨拶文より抜粋、一部改変)と説かれています。
 この学会創立30周年の中期五か年計画は「新・顎咬合学」として精力的に事業を展開し、国内外から高い評価を得ています。
私が務めるこれからの2年間はその集大成となりますので、「新・顎咬合学が創る“健口”長寿」を基本方針にさらに邁進することを目的として「おいしく噛んで、食べて、生涯にわたり生活を維持・向上することで健康・幸福を享受できる歯科口腔医療」を目指します。

 さらに2017年には学会創立35周年を迎えますので、次なる中期五か年計画として「咬合・咀嚼革命」を制定させていただきます。
生涯にわたり噛んで食べる事は“健口”長寿の基本であり、それを国民に紹介し理解し実践していただく運動を展開したいと思います。
 この概念を国民に啓蒙し、臨床の現場において生涯にわたる歯科口腔医療として実践していただくのが会員の歯科医療専門職(歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士)です。(国民に生涯寄り添い健康・幸福を享受する歯科医療専門職)
 今後は医療専門職、介護福祉専門職、食品業界などとも連携が構築されつつあります。
 「咬合・咀嚼革命」により、元気に生まれ、育ち、学び、働き、老いることにより世界一幸福で健康な国ニッポン」を実現するため活動を展開していきたいと思います。
 これらの実現のためには、会員が「国民の健康な咬合」を育成・維持・再建・管理することが重要です。ここに学会の果たすべき役割の根源があると考えています。
 この目標を達成するには会員の歯科医療専門職としての自己研鑽と学会が行う生涯研修も重要だと思います。
さらに学会活動の3本柱(学術大会・学会誌・認定医事業)を充実させ、支部との連携が大切だと考えています。
 また、次世代の若手歯科医療専門職に魅力ある将来像を提示し展望し、それを達成するためのそのための臨床における教育研修体制の構築も重要だと思います。
 また、指導医の方々には認定医を輩出するためのご尽力をいただきたいと思います。加えて、すでに認定医を取得された方々はさらなる向上をめざし、「国民に公開できるHP公開認定医」を目指していただきたいと思います。
 これによって信頼され選ばれる認定医・指導医のもとを国民は訪れ患者として学会の目標を体験し、評価していただけると思います。(国民から患者へ、治療とともに生涯の“健口”長寿の育成、再建、維持、管理)

 世界一の食文化・食品の多様性を有する我が国民が咬合・咀嚼の重要性を理解し、歯科医療専門職が生涯にわたり育成、維持、再建、管理して、国民に寄り添うことで、我々は信頼され、尊敬され、豊かなる歯科医療専門職の人生を歩むことができると確信しています。
 咬合・咀嚼という生涯の健康の源により国民の皆さんの“健口”長寿に貢献することで発展して参りたいと思います。


注釈:咬合・咀嚼革命とは
 脳は噛む前に食物を認識し、食物を噛んでいる際には刻々と変化する機械的受容性感覚(硬さ・大きさ)、温度、味などの情報が中枢全体に伝達され、それとともに脳は活性化し、血流量も増加し、安定した嚥下が誘発されます。これが咀嚼の本体です。
 本学会の歯科医療専門職は「国民に生涯にわたり噛んで食べる事の重要性を認識させ、国民の健康な咬合・咀嚼を提供すること」が大切であると考えています。
 咀嚼は健全な咬合を基盤としており、咬合を育成・維持・管理・再建することは生涯の健康に深くかかわることを学会会員が再認識し、それを持って歯科口腔医療を新たな視点で捉え、実行していくことで、治療・予防の成果(アウトカム)として「健康で幸福な人生を実感できる」ことが大切です。これが咬合・咀嚼革命の本質です。



第35回日本顎咬合学会学術大会・総会












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