挨 拶
認定審議運営委員会委員長 村田 雅史
 日本顎咬合学会会員の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか. 未だコロナ禍の収束の兆しが見えていないため, 不安な中で日々のお仕事に従事されていらっしゃると思います. このような状況下であるため, 今年度も昨年度と同様に認定医教育研修会をWebにて開催することとなりました. テーマは昨年度に引き続き「義歯を極める -咬合の与え方と咬合調整を考える-」の第2弾となります. 今回, 講師としてお迎えしましたのは, 義歯・咬合治療に精通されていらっしゃる玉置勝司先生と樋口克彦先生です. 本来であれば, 実開催で昨年度の講師の先生と共にご講演いただく予定でしたが, このコロナ禍の状況のため, 今回ご講演していただくことになりましたお二人の先生には厚く御礼申し上げます. 今回の研修会もこれまでと同様, 会員の先生方にとって, 明日からの臨床に役立つ実り多いものとなると思います. 是非多くの皆様のご聴講をお願い申し上げます.





※ご入金確認後、視聴サイトのURL,ユーザ名とパスワードをご案内いたします
※オンデマンド配信となりますので、期間内であればお好きな時間に受講いただけます
※2つの講演を続けて受講する必要はありませんので、期間内にそれぞれ受講してください
※コンビニ決済の場合は後日払込票を郵送いたします
※日本歯科医師会にご所属の先生は生涯研修登録が可能ですので、お申込みの際に番号を入力してください
※お使いのパソコン環境で動画が再生可能か、必ず事前にテストページで動作確認を行ってください
動作確認テストページはこちら
玉置 勝司 先生
Katsushi Tamaki
神奈川歯科大学総合歯科学講座顎咬合機能回復分野 教授
PROFILE
1958年2月17日生(63歳),和歌山県新宮市出身
1976年
神奈川歯科大学入学
1982年
神奈川歯科大学卒業
神奈川歯科大学歯科補綴学教室第3講座助手
1989年
神奈川歯科大学歯科補綴学教室第3講座講師
1992年
歯学博士取得
1995年
オーストリア,ウィーン大学補綴学講座(Prof.Slavicek)留学
2001年
神奈川歯科大学附属病院かみ合わせ外来主任
2006年
神奈川歯科大学附属病院臨床教授
2008年
神奈川歯科大学顎口腔機能修復科学講座歯科
補綴学分野診療科教授、同付属病院咬み合わせ
リエゾン診療科教授
2011年
神奈川歯科大学顎口腔機能修復科学講座有床
義歯補綴学分野准教授
2012年
神奈川歯科大学顎口腔機能修復科学講座有床
義齒補綴学分野教授
大学院指導教授(顎口腔欠損補綴学)
2017年
全身管理医歯学講座瀬咬合機能回復補綴医学分野教授
2020年
神奈川歯科大学大学院歯学研究科口腔統合医療学講座
顎咬合機能回復補綴医学分野教授
2021年
神奈川歯科大学総合歯科学講座変合機能回復分野教授
現在に至る
総義歯における咬合理論の違いによる咬合付与と
その咬合調整の基本について
日本の超高齢社会において健全歯の残存率が増加しつつも, 平均寿命が延びていく人生100歳時代において, ある一定の無歯顎患者は存在している. その無歯顎患者の総義歯製作の知識と技術は, 無歯顎高齢者のQOLの向上と健康寿命延伸を期待する歯科医療の使命であり, その意義は極めて大きい.
良質な総義歯を達成しようとする際, チェアーサイドでの重要なポイントは, “印象採得”と“咬合採得”であることは言うまでもない. 一方, ラボサイドでは, 上下顎の無歯顎の対向条件と解剖学的ランドマークを考慮した“人工歯排列”と“咬合様式”が重要となる.
今回の認定医教育研修会では, 歴史的背景から代表的な総義歯の咬合理論における“人工歯排列”と“咬合様式”について述べる.
1. Gysiの総義歯理論(フルバランスドオクルージョン)
2. GerberのGerber Method(レデュースドオクルージョン)
3. PoundのPound Technique(リンガライズドオクルージョン)
それぞれの咬合付与と嵌合状態の違い, そして下顎運動時の運動方向から見た咬合調整領域とその方法について解説する. 患者にとって良く噛める義歯製作方法について, 今回は, 特に人工歯排列の観点から, Gysi理論, Gerber Method, Pound Technique について模型を用いて検証した。キーワードとして, 歯槽頂間線, 舌側化咬合, パウンドライン, 咬合均衡がある, 臨床では, 患者個々の上下無歯顎顎堤関係を考慮した人工歯排列設計が重要である.
樋口 克彦 先生
Katsuhiko Higuchi
福岡県直方市開業
PROFILE
1971年12月25日生まれ(49歳)
1996年
松本歯科大学卒業
樋口歯科医院 勤務
1997年
長与歯科医院 勤務
2000年
樋口歯科医院 勤務
2002年
ひぐちファミリー歯科 勤務
2006年
ひぐち歯科クリニック 開設
2016年
医療法人ひぐち歯科クリニック 開設

所属学会・スタディーグループ:
日本顎咬合学会 認定医
日本歯周病学会 会員
日本臨床歯周病学会 会員
日本包括歯科学会会員
日本審美歯科協会 会員
北九州歯学研究会 会員
JACD会員
経基臨塾 会員
上田塾 会長
SALDO会員
義歯を極める
咬合の与え方と咬合調整を考える
厚生労働省が発表している歯科疾患実態調査では2016年に8020運動の達成者は50%を超えているが, 地域柄なのか当院では開業当初と比較しても全部床義歯の患者さんが減少したようには感じられない, 様々な全部床義歯の患者さんの治療をさせていただいている中で, 全部床義歯の咬合様式の選択基準は?と聞かれた時に私は明確な答えは持ち合わせていない, 咬合だけに着目しても義歯治療が全てうまくいくわけではないと考えている.
私の全部床義歯治療の目標は, 維持と安定である。その中で咬合の与え方は大変重要な項目であるが全部床義歯作成を行う際, 診査診断からメインテナンスの中の一つのステップとして捉えている。全部床義歯の維持・安定に必要な項目として粘膜面の適合, 適正な咬合採得, 適切な咬合様式の付与などが挙げられる。それらの項目は顎堤の吸収状態や, 骨隆起の有無, 上下の顎間関係, 顎関節, 口腔周囲筋など患者さん個々の状態に応じて対応しなければならないと考える.
今回は, 咬合の与え方に特化せず, 全部床義歯治療の全体的な流れの中で目標である維持・安定を得るために着目しているポイントを解説したい.